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日本を土着から語り直す

有限会社マーズの仕事は博物館や企業ミュージアムのデジタルコンテンツ、ゲームなどのエンタテインメント開発ですが、そのフィールドワークの過程で日本中の多くの「地域」を訪れ、その歴史や伝統工芸の職人文化、農耕文化に触れてきました。

その経験から「地域」ってなんだろうと思いだしました。「地域」という言葉には市町村的な区分や観光のニュアンスはあっても、実際に現地で体験した、現代と柳田国男が言う「ハレとケ」的な土俗性が入り混じった興味深い世界を感じる物語がない。だったら「地域」を別な物語に変えてみよう。そう思ったのが「物語スイッチ|土着の物語化 」であり、物語からものづくりを共創の始まりです。

「トチ=土着」の物語で日本を語り直す

地域は東京や大阪などの大都市圏から遠く「文化的に遅れて」いる存在、そりゃそうだと、みんなが思うことで、日本の地域は長い間「辺境」であり続けてきました。

でも地震やパンデミックを経験して、私たちが内向きに立ち止まったとき「地域」は日本という国、その文化の根元となる「トチ(土地)と土着」の違う物語として現れてきます。

日本はそれぞれに異なった個性を持った「トチ」のつらなりで、東京も大阪もたくさんのトチの集合にしか過ぎない。人々は自分のトチの生まれ、縁のある島のトチに住み、暮らしを営み商売をしている。そしてトチそれぞれには、土着のモノづくり、料理店などの食文化、消えようとしている上質な職人文化、祭りや農耕文化があり、守るべき風土がある。

その物語りを感じることができれば、たとえ低成長、超高齢化社会的であっても、新しく魅力的なこと、なるほどと心から思えて行動することが芽生えるのではないか。

「物語スイッチ」を九州からはじめてます

マーズでは仕事以外の社会向けスピンオフとなるこの「物語スイッチ|土着の物語化」をマーズ代表の重藤賢一とその仲間たちが手がける、ゆるやかに継続した活動として九州からはじめています。

2023年4月 マーズ代表 重藤賢一とその仲間より